去る12月26日・27日に、「東京都私立中高演劇発表会」が行われました。
駒場東邦中学校の演劇同好会は、その大会で、「特別賞」を受賞しました。
上演したのは『Hello,Work!』という作品。
家で悶々としている青年が更正プログラムの中に入り込み、閻魔大王の住む世界と実世界を
行き来し、社会へと踏み出すきっかけを掴むという話です。
ただ、それだけでは終わりません。息子を更正させようとした父と母は、自分が依頼したその
プログラムがうまく進行すればするほど、逆に疑問を持ち、葛藤を始めます。
「息子の人生なのに、すべてがプログラムされているような気がして・・・」
———僕らの生きることとは何か、それに真っ向から挑んだ作品といえます。
【演劇同好会】東京都私立中高演劇発表会 特別賞受賞

本番30分前の控え室。冒頭のシーンの立ち位置をチェックします。

控え室でのリハーサル。みんな真剣そのもの。本番さながらの演技になりました。
コントがもたらす笑いがあり、シリアスなメッセージもある。部員たちはこの作品の脚本を
自分たちの手で書き上げ、演出・照明・音響などまで、すべて自分たちで行いました。
大会後に頂いた審査員講評では、『主演の子に世界観があることを感じた』、『(多くが
高校生のこの大会で)中学生だけで創り上げたのには驚いた』などのコメントを頂きました。
大会自体の趣旨でもありますが、都内の私立校同士で作品を見せ合ったことで、大きな
刺激を受けることもできました。

大会当日は、学校で朝練をしてから会場入りしました。発声練習をして本番に備えます。
ちなみに、特別賞の受賞記念として、1月13日土曜日の放課後には学内の講堂で「凱旋
公演」を行いました。中学生を中心に、100人以上の来場があり、駒東の中で演劇という
文化が盛り上がりつつあることを感じます。今後は、次の目標に向けて、元気に活動して
いきたいと思います。

土曜日の放課後、たくさんの中学生が芝居を見てくれました。