2月5日水曜日、中1学年では「心のバリアフリー」と題したプログラムを行いました。今回ゲストと
してお招きしたのは、 パラリンピック ・ブラインドサッカーの日本代表強化指定選手である田中
章仁氏。この企画の初めに、講堂で「視覚を用いない生活」や「ブラインドサッカーの魅力」などを
語ってくださいました。
今回のプログラムでは、生徒たちに実感を深めてもらうために「体験」の時間を設けました。まずは
手引き体験です。2人ペアの片方がアイマスクを着けて、もう片方が手や肩を使って誘導をします。
優しく言葉をかけながら特に段差や細い道には細心の注意を払い、ペアでゆっくりと校舎の内外を
進んでいきました。生徒たちは、いつもよりも視覚以外の五感(聴覚・嗅覚など)がひらかれることを
感じたようです。
続いて体育館に移動し、 各クラスの代表生徒に、 ブラインドサッカーのボールを使った体験をして
もらいました。パスやドリブル、コーン当てなどの体験がありましたが、なかなか思うようにボールを
操ることができません。
そして最後は、田中選手対駒東生3人の「ブラインド・サッカー対決」です。ブラインド・サッカーは
ボールの音を頼りにプレーをしますが、駒東生3人は関係のない方向に進むなどして、どうしても
混乱が目立ちます。(ゴールの後ろから声による指示も出ていましたが・・・)それに対してスムーズ
にドリブルで進み、ゴールを決める田中選手。その巧さが際立つ結果となりました。
体験の後、マイクを握った田中選手は障がい者理解について、少し大きな話をしてくださいました。
「障がいを持つ人は君たちと変わらず、しっかりと日常を送っている。バリアはその人にあるのでは
なく、社会の側にある」。非常に示唆的な言葉だと感じました。
中1学年では今年の9月3日、学年生徒全員でパラリンピック「ブラインド・サッカー」を観戦します。
その時「田中選手が目の前で活躍してくださるのでは」と、今後に向けて大きな希望を持つことが
できました。この貴重な出会いに感謝いたします。「心のバリアフリー」、今回の企画がその一歩
になることを念願します。