中高一貫校のメリットを活かして、6年間の学習内容を有機的・系統的に効率よく編成しています。中学1年から高校2年までは、社会・理科などで科目選択があるものの、すべての生徒に文理に偏ることのない授業を実施しています。高校3年では、自分の進路、志望大学に合わせた学習を集中的に行うことになります。このように6年間を広く見渡して、どのように授業を進めていけば生徒たちの理解力が高まり、実力が身につくかということを第一に考え、毎年カリキュラムに検討を加えています。
〔学習方針〕
6年間の学習はどう進んでいきますか。
理数系の科目に特に力を入れていると聞きましたが。
本校には算数や理科の好きな生徒が大勢入学してきます。それに応えるためにも、数学や理科の授業には力を入れています。数学Bという科目で、中学2年では40名の生徒に対し教員2名がついての指導、中学3年、高校1・2年の3学年では1クラスを半分に分けた分割授業にしています。また中学1・2年の理科実験も、毎週1時間、分割授業を行っています。教員の指導が生徒1人ひとりに行き届くように密度の高い実験を行い、毎時間必ずその成果をレポートにまとめて提出します。もちろん、理数系の科目ばかりではなく、国語や社会、英語もカリキュラムに工夫をし、授業に対する高い評価を頂いています。高校1年の現代社会では、1クラスに2名の教員がついて、ディベート、ディスカッション、発表の授業を丁寧に行っています。このように様々な教科で発信型の授業に取り組み、新時代を築くにふさわしいバランスのとれた教養を身につけさせたいと考えています。
数学・理科実験以外に、分割授業は行っていますか。
中学1・2年の英語は、週1時間のOC(外国人講師による英会話)を含み、全て分割授業(20名)で行っています。また技術では、1クラスを「ものづくり」と「コンピュータ」の分野に分け、それぞれを半年交替で20名の分割授業を行っています。その他中学2・3年の武道では柔道か剣道を選択し、1クラスを2分して実施、また中学3年、高校1年の芸術では音楽・美術・書道の中から1科目を選択して少数で学習します。高1の家庭科は、クラスを2分して調理実習と裁縫実習を行い、高3の英語C(英作文)は、1クラス20名程度の少数で毎時間添削指導をしています。
英語の授業はどのような内容ですか。
英語科では、生徒が将来英語を使い、自分の意見を発信していくことのできる能力を養成することを目標としています。中学では、英文の暗唱を重視し、インプットとアウトプットを繰り返すことで、基本的な英文の定着を図ります。高校では、大学受験を視野に入れ、ライティング、スピーキングを含めた、バランスのとれた英語力の向上を目指しています。ただし、大学受験の変化も見越し、今後、カリキュラムを変更することも視野に入れています。
習熟度別の授業は行っていますか。
学習状況によって、中学3年の数学Bで実施することがあります。
授業の進度は速いのでしょうか。
特に中学1・2年のいくつかの科目で進度が速く感じられるかもしれませんが、公立より授業時間数が多く設定されていますので、公立より速く進むのはある意味で当然なことです。授業を大切にし、日々の予習復習を丁寧に行っていれば十分ついていけるはずです。
宿題は多いのでしょうか。
各教科で必要に応じて宿題を出しています。また、小テストや発表等の課題のため、自宅での学習や予習が求められる教科もあります。1日約2時間の家庭学習を怠らず、生活の中に学習習慣を確立することが大切です。
学習面でふるわない生徒に対する補習授業はありますか。
理解の遅い生徒だけを集めた補習授業は実施していません。本校は専任教員が多いため、理解度やクラブ活動など生徒一人ひとりの状況を把握した上で、教科担当者を中心として、授業後も個別に丁寧に指導することができます。ただし中学では、1学期の成績のふるわなかった生徒に対して夏休みに指名制で無料の夏期講習を行います。
授業についていくため、また将来の大学受験のために塾や予備校に通う必要はありますか。
塾や予備校に通わず、本校のカリキュラムを着実にこなすことだけで十分な学力を身につけ、大学受験に対応することができます。毎日の授業の予習、復習、クラブ活動、家族との時間を考え併せれば、そのための時間を確保することは容易ではありません。教員は放課後においても時間の許す限り生徒の質問や相談に応じますし、生徒の学習状況をよく知る教員との学習をより充実させることが最善の学習方法と言えるはずです。